iSCSIポートバインドの構成直後の挙動
ESXiホストとiSCSIストレージとの構成で利用されるiSCSIポートバインドの構成について動作を確認する際に疑問点が生じた為、解消方法と共に備忘録として記載しておきます。
想定される挙動
ESXiホストにiSCSIポートバインディングを構成する事で、vmnicとvmkernelアダプタを一対一で紐付けてストレージへの複数パスを利用した冗長性、および負荷分散を実現できます。
ソフトウェア iSCSI とのネットワーク通信設定のベスト プラクティス
ソフトウェア iSCSI ポートのバインド
ESXi ホスト上のソフトウェア iSCSI イニシエータを 1 つ以上の VMkernel ポートにバインドすると、バインドされたポートのみを使用して iSCSI トラ
フィックがやり取りされるようになります。ポートのバインドを設定すると、バインドされたすべてのポートから、設定されたすべてのターゲット ポ
ータルへの iSCSI セッションが iSCSI イニシエータにより確立されます。
設定変更結果
ESXi 7.0上の既存のvSwitch0にiSCSI用のvmkernelアダプタを2つ追加し、それぞれvmnicを一意に紐づけました。
iSCSIポートバインディングの設定後にiSCSIのストレージパスを確認すると、ポートバンドで設定した2つのパス以外にもう1つのパスが表示されています。
「アダプタの再スキャン」や「ストレージの再スキャン」を実施しても、3つのパスがそのまま表示されている状況であり、おそらく既存のvmk0を利用したストレージパスの情報が残存しているものと想定されます。
解消手段
vCenter Server上からの操作だと有用な手段が見つからなかった為、ESXiホストの再起動を実施する事で、ポートバインドで設定した通りに設定した2つのパスのみを利用する状況に変化しました。
所感
iSCSIポートバインドの設定方法や動作などは過去の経験から一通り設定操作は行えるものと思っていましたが、細かい仕様までは情報として抑えきれていませんでした。一連のドキュメントの見直しや動作検証を通して改めて理解を深める事ができた点が有益でした。